野菜嫌いなお子さまもパクパク！自然で優しい”生”ドレッシング専門店

 

 

主に植物油、お酢または柑橘類の果汁を主原料とし、スパイスなどを混ぜ合わせて調味された「ドレッシング」。液体の乳化状態や加える材料によってタイプが異なり、王道のサラダはもちろん料理の味付けにも使われる日々の食卓を彩るのに欠かせない調味料です。多種多様なドレッシングが無数に存在する昨今、“野菜本来の旨味” にこだわる生ドレッシングを製造・販売しているのが撫養町に店を構える『美味フーヅ』。代表を務める原雄輝さんはこれまで百貨店の食品売り場や全国の食品会社を歩き回るなど「食」を扱う仕事に従事していましたが、「生ドレッシングの存在を知らなかった」とその出会いを語ってくれました。

「通常、常温の棚に陳列してある一般的なドレッシングが冷蔵棚にあって、何が違うんだろう？と疑問に思い、試しに購入して野菜にかけてみるとあまりの美味しさに唖然としました。私の中のドレッシングに対するイメージ・概念が180 度ガラッと変わる出来事でした」。

同じ頃、調味料の製造会社へ身を移した原さん。営業職として飲食店・ホテルに出入りをする中でオリジナルのドレッシングやソースの製造依頼や相談を多く受けるようになったといいます。しかしそこには大きな壁が。

「個人的にも生ドレッシングの可能性はすごく感じていたので、すぐにでも取りかかろうと思いましたが、一定のロット数がないと工場のラインが動けません。かといって必要としているお客さまを見過ごすこともできない…。それだったら！と立ち上げたのがこの美味フーヅです」。

美味フーヅのドレッシングの特徴は、なんといっても野菜本来の旨味・酵素が全面に押し出された濃厚な味わい。これを実現するために使用する野菜はできる限り、直接顔を会わせながらやり取りを行える生産者から購入しているといいます。一番人気はデビュー商品でありながら、現在も根強いファンが多い「オリジナル生ドレッシング」。試作当初は規格外の人
参を譲ってもらっていたんだとか。

美味フーヅのドレッシングは野菜本来の野菜のうま味・酵素が全面に押し出された濃厚な味わいが特徴。これを実現するために使う野菜はできる限り、直接やり取りの行える生産者から購入したり、徳島や近県で採れるものを使用しています。お話を聞くほどに「野菜本来の美味しさをドレッシングからも知ってほしい！」という原さんの熱い想いがひしひしと伝わってきます。

「弊社のドレッシングの賞味期限は1～3ヶ月。加熱処理を行わないのでどうしても一般的なドレッシングよりも短くなってしまいます。保存料や殺菌処理を施せば伸ばすことは可能ですが、あくまでも野菜のフレッシュ感を味わって欲しいので。あと、野菜のカットからボトルへの充填まで基本、手作業で行っています。この手作り感もお客さまに伝われば良いなと」。

最近では自社製品のほか、ホテルやレストランといった外食産業からOEM の依頼が増えている美味フーヅ。可能な限り機械に頼らず「手作り」にこだわり、徹底することで人の手だからこそできる細やかな品質管理こそが外食産業から熱視線を注がれる所以です。例えば玉ねぎは、春先だと瑞々しくて美味しいですが、ドロっとしたドレッシングを作る場合はあえて水分調整
を行うなど工夫を凝らします。

「何かと原材料が高騰する現代において、できるだけ多くの人に手に取ってもらえるように努力していきますが、いざ価格転嫁をしても変わらず愛されるように何か付加価値を見出さないといけません。その何かを求めてこれからも愚直に頑張っていきます」。